産業廃棄物管理票(マニフェスト)とは?

Q1.
マニフェストとは
▶役割と保管
▶排出者の責任
Q2.
マニフェストの内容
▶書き方
▶保存期間5年間
▶再発行禁止
Q3.
マニフェストの確認
▶返送確認
Q4.
紙タイプと電子タイプ

A1.マニフェストとは、廃棄物を管理する帳票のことです。

マニフェストとは、“廃棄物の処理及び清掃に関する法律”(以下ここでは、施行令、施行規則も含め“廃棄物処理法”といいます)において、産業廃棄物の処理を委託する場合に、排出者が交付を義務付けられた帳票のことです。
正式には「産業廃棄物管理票」ですが、一般的には『マニフェスト』と呼ばれています。

マニフェストは3者でやり取りをします。

  1. 廃棄物を排出し、処理を委託する「排出者(事業者)
  2. 廃棄物を運搬する「運搬受託者
  3. 廃棄物を処分する「処分受託者

マニフェストは7枚複写式の伝票で、一枚一枚が報告書としての役割を持っています。

マニフェストの役割と保管する者

保管する者 保管する帳票 役割
排出者 A票 交付(引渡し)
控え
B2票 運搬終了
報告書
D票 中間処理終了
報告書
E票 最終処分終了
報告書
運搬
受託者
B1票 運搬終了
控え
C2票 中間処理終了
報告書
処分
受託者
C1票 最終処分終了
控え

(当社におけるマニフェストの流れについてはJNEXバイオプラント マニフェストの流れでご説明しています。)

マニフェストと廃棄物はセットで動きます。

マニフェストは処理の詳細を記載しているため、廃棄物とセットで動きます。
排出者は、廃棄物とマニフェストをセットで運搬受託者へ引き渡し、運搬受託者から処分受託者へも、セットの状態で引き渡されます。廃棄物の処理段階(進行状況)にあわせて、マニフェストの一部を切り離し、報告書や控えとして使用する仕組みです。

廃棄物は最終処分が完了するまで排出者に責任があります。

排出者が廃棄物の処理を委託し、引き渡しを行った場合、手元から廃棄物が無くなり、その後の処理は関係ないと感じてしまうかもしれません。しかし、廃棄物の処理を委託しただけでは、排出者の責任を果たしたことにはなりません。
廃棄物処理法では原則、産業廃棄物は排出者自身で処理(※)することになっています。

「事業者は、その産業廃棄物を自ら処理しなければならない」(法第11条第1項)

しかし、自身での処理が難しい場合、許可された者に委託することが認められています。

「事業者は、その産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、その運搬については第十四条第十二項に規定する産業廃棄物収集運搬業者その他環境省令で定める者に、その処分については同項に規定する産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者にそれぞれ委託しなければならない。」(法第12条第5項)

ただし、処理を委託したとしても、排出者としての処理の責任が移るものではありません。そのため排出者は、廃棄物の最終処分が完了するまで責任を負うことになります。

「事業者は、その事業活動に伴つて生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。」(法第3条第1項)

例えば、受託者が排出者の意に反して、不法投棄をした場合であっても、廃棄物の処理を適正に行わなかったとして、排出者も受託者と共に、罰則の対象となります。
しかし、排出者が毎回、すべての処理(※)現場を確認することは現実的ではありません。そのため、廃棄物とセットで動いているマニフェストが適正管理にひと役買うことになるのです。

※ 廃棄物の『処理』とは・・・廃棄物を適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等を行うことです。

A2.マニフェストの内容は、法律で細かく定められています。

マニフェストは一見、よくある宅配伝票と同じように感じますが、廃棄物処理法により、必要な記載内容や保存期間などが、細かく定められています。
マニフェストを交付しなかったり、虚偽の記載をしたりした場合、罰則の対象となるため、取り扱いには十分な注意が必要です。

マニフェスト イメージ写真

マニフェストの書き方

  • ※マニフェストは受託者との契約内容と、実際に排出する廃棄物について記入します。
  • ※氏名を記載する場合、サインではないため楷書でフルネームをしっかり書きましょう。
  • ※記載が必要のない欄には斜線を引きます。
Scroll
記入者 項目名
赤字は法定記載事項
記入内容 産業廃棄物処分委託
契約書で参照する項目
排出者 交付年月日 廃棄物の引き渡しを行った日 (無)
交付番号 入手時点で印字されています。
(どの会社から購入しても、重複することはありません)
(無)
交付担当者 廃棄物の内容を確認し、引き渡しを行った(または指示した)者の氏名
※実際に行った者の氏名なので、事業主の名前などと間違えないよう注意しましょう
(無)
事業者
(排出者)
排出者の氏名又は名称、住所 【排出事業者】
事業場
(排出事業場)
廃棄物が発生した事業場の名称、所在地 【事業場】
産業廃棄物 法定の産業廃棄物20種類より該当するものを選択します 【種類】
数量
(及び単価)
引き渡す廃棄物の重量、体積、個数など
(4tトラック1台や、約500kgでも可)
【数量】
※契約書に記載されている“予定数量”は年間の予定排出量が記載されていることが多いので、転記の際は注意しましょう
荷姿 廃棄物の運搬する際の荷姿
(バラ積みや箱入りなど)
(場合によっては、契約書に記載があります)
産業廃棄物の名称 廃棄物を見分けるためのわかりやすい情報を記入します
(冷凍食品や、グリストラップ汚泥など)
(場合によっては、契約書に記載があります)
有害物質等 廃棄物に有害物質が含まれる場合に有害物質名を記入します (該当する場合、契約書に記載があります)
処分方法 廃棄物の処分の方法を記入します。
(処分方法が複数ある場合は、処分業者に確認の上、記入してください)
【処分の方法】
中間処理
産業廃棄物
中間処理業者(処分業者)が最終処分を委託する際に記入します。事前に記入する場合は、処分業者の指示に従ってください。 (無)
最終処分の場所 最終処分する予定場所の名称、所在地
※通常は「委託契約書記載のとおり」を選択します
【最終処分の方法】
運搬受託者 収集運搬業者の氏名又は名称、住所 【搬入業者】
運搬先の事業場
(処分事業場)
処分施設の名称、所在地 【処分の場所】
処分受託者 処分業者の氏名又は名称、住所 産業廃棄物“処分”委託の契約先
積替え又は保管 収集運搬業者が積替保管を行う場合のみ記入します 産業廃棄物“収集・運搬”委託契約書内の【積替保管】
運搬
受託者
運搬の受託 実際に収集運搬を行った者の氏名又は名称、作業員氏名 (無)
運搬終了年月日 廃棄物を処分業者へ引き渡した日(運搬終了日) (無)
有価物拾集量 収集運搬業者が積替保管の際に有価物を拾集した場合のみ記入します (無)
処分
受託者
処分の受託 実際に処分を行った者の氏名又は名称、作業員氏名 (無)
処分終了年月日 廃棄物の中間処理が終了した日 (無)
最終処分終了年月日 廃棄物の最終処分が終了した日 (無)
最終処分を行った場所 実際に最終処分を行った施設の名称、所在地 【最終処分の場所】

(廃棄物処理法施行規則第8条の21参照)

マニフェストの保存期間は5年間です。

保存期間は同じ5年間ですが、期間開始日は帳票の種類によって異なります。
廃棄物を管理している重要な証拠となりますので、最後まで大切に保管をしてください。

マニフェスト 期間開始日
A票 交付日
B1/C1票 受託業務終了日
B2/C2/D/E票 受領日

マニフェストは紛失しても再発行は、できません。

紛失した際に、改めてマニフェストを発行した場合、交付番号が異なるため虚偽の記載となり、法に違反することになります。万が一、マニフェストを紛失してしまった場合には、コピーで代用することができます。
コピーで代用する場合には、紛失した経緯と、「A票紛失のため、B1票のコピーにて代用」といったメモの記載をお勧めします。

紛失したマニフェスト 代用できるもの
A・B2票 B1票のコピー
D・E票 C1票のコピー

A3.マニフェストが戻ってきて、初めて処理完了です。

マニフェストは、報告書の役割もあります。(詳しくはマニフェストの役割と保管する者をご参照ください)
受託者は、受託業務の終了後10日以内に、マニフェストへ業務終了日と担当者名を記入し、排出者等に返送します。
排出者はこの返送されたマニフェストによって、委託した廃棄物が適正に処理されたという確認をすることができます。

排出者は、マニフェストの返送を待つだけではありません。

排出者は、指定される期間内にマニフェストが返送されない場合、受託者へ状況を確認し、都道府県知事又は政令市長に報告する義務があります。
返送確認に罰則は設けられていませんが、確認がされていない状態で、万が一不適切な処理が行われていた場合、排出者の責任も大きく問われます。

返送確認をする
マニフェスト
指定期間
B2・D票 交付後90日以内
E票 交付後180日以内

(廃棄物処理法施行規則 第8条の28)

「排出事業者は、その廃棄物を適正に処理しなければならないという重要な責任を有しており、その責任は、その廃棄物の処理を他人に委託すれば終了するものではない。」
(引用:環境省 環廃対発第1703212号・環廃産発第1703211号)

これは、平成28年1月に発覚した食品廃棄物の不正転売事件を受けて、環境省から出された通知文の一部です。
すでに、廃棄物処理法に排出者への責任は定められていますが、この通知文によって改めて排出者責任の重さが示されることとなりました。
返送されてはじめて、適正処理を確認できるのがマニフェストです。単なる伝票として処理するのではなく、廃棄物処理の進捗状況についてマニフェストを注意深く観察し、廃棄物の管理・運用をするため「マニフェストの活用」をお勧めします。

A4.マニフェストには、紙タイプと電子タイプがあります。

マニフェストは、市販されている紙製の複写伝票のほか、インターネット上で管理する電子タイプがあります。

  紙マニフェスト 電子マニフェスト
料金(税込・目安) 2,600
円(100部/箱)
基本料1,980
または26,400
登録情報1件につき 0~22

(利用区分によって異なる)
販売元 公益財団法人全国産業資源循環連合会やCOVEXなど様々な会社があり、カーボンの有無やインデックスの作りなど好みに合わせて選択できる 公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)
こんな方にオススメ
  • 廃棄物処理委託が初めての方
  • 交付回数が年間を通し少ない
  • パソコンのメールチェックをする機会が少ない
  • 廃棄物処理の流れが大まかにわかる方
  • 交付回数が多い
  • 電子化を進めている
注意点
  • 1回の交付で複数枚になるため紛失の恐れがある
  • 運搬受託者と処分受託者も登録が必要

お問い合わせ

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